登録電気工事業者登録票と届出済票の違いとは?掲示が必要なケースをわかりやすく解説
「登録電気工事業者登録票」と「登録電気工事業者届出済票」は、どちらも電気工事業に関する法定標識ですが、「何が違うの?」「どちらを掲示すればいいの?」と迷ったことはありませんか。
この2つは名称が似ているものの、対象となる事業者や必要な手続きが異なります。会社の状況に合わない標識を掲示してしまうと、法令上のルールに適合しない可能性もあるため、それぞれの違いを正しく理解しておくことが大切です。
本記事では、登録電気工事業者登録票と登録電気工事業者届出済票の違いを比較しながら、それぞれの対象者や掲示が必要なケース、どちらを掲示すべきか判断するためのポイントをわかりやすく解説します。
登録電気工事業者登録票と届出済票の違い
「登録電気工事業者登録票」と「登録電気工事業者届出済票」は、どちらも電気工事業者が掲示する法定標識ですが、対象となる事業者や必要な手続きが異なります。
登録電気工事業者登録票は、建設業許可を持たない事業者が、電気工事業の登録を受けた際に掲示する標識です。一方、登録電気工事業者届出済票は、建設業許可を受けた事業者が電気工事業開始届を提出した場合に掲示します。
それぞれの概要を比較すると、以下のとおりです。
登録電気工事業者登録票 | 登録電気工事業者届出済票 | |
対象 | 登録電気工事業者 | 建設業許可を受けた事業者 |
必要な手続き | 電気工事業の登録 | 電気工事業開始届の提出 |
掲示する標識 | 登録電気工事業者登録票 | 登録電気工事業者届出済票 |
登録票・届出済票ともに、営業所へ掲示することが義務付けられた標識ですが、会社の事業形態によって掲示すべきものが異なります。
登録票と届出済票のどちらを掲示すべき?
登録電気工事業者登録票と届出済票は、どちらも電気工事業者が掲示する標識ですが、すべての事業者が自由に選べるわけではありません。建設業許可の有無や必要な手続きによって、掲示すべき標識が決まります。
建設業許可がない場合は「登録票」を掲示
建設業許可を受けていない事業者が電気工事業を営む場合は、都道府県知事または経済産業大臣の登録を受ける必要があります。この場合、営業所には「登録電気工事業者登録票」を掲示します。
登録票には、登録番号や登録年月日、営業所名、主任電気工事士の氏名など、法令で定められた事項を記載しなければなりません。
建設業許可がある場合は「届出済票」を掲示
建設業法に基づく建設業許可(電気工事業)を受けている事業者は、登録ではなく、電気工事業開始届を提出することで電気工事業を営むことができます。この場合に掲示するのが登録電気工事業者届出済票です。
なお、建設業許可を取得しているだけでは届出済票を掲示できるわけではありません。電気工事業開始届を提出していることが前提となるため、会社の手続き状況を確認しておきましょう。
また、建設業許可を受けた事業者は「建設業許可票」と「登録電気工事業者届出済票」の両方を掲示する必要があります。セットで準備しておくと、掲示漏れを防ぎやすくなります。
判断に迷ったら登録状況を確認しよう
登録票と届出済票のどちらを掲示すべきか迷った場合は、建設業許可の有無と電気工事業開始届を提出しているかを確認することが大切です。
手続きの内容によって掲示すべき標識は異なるため、誤った標識を掲示しないよう、会社の登録・届出状況に応じて適切なものを選びましょう。
登録票・届出済票に共通する掲示ルール
電気工事業法第十二条では、電気工事業者は営業所および電気工事の施工場所ごとに、経済産業省令で定める様式の標識を掲示しなければならないと規定されています。
登録電気工事業者登録票と届出済票は、対象となる事業者は異なるものの、掲示方法や運用に関するルールには共通点があります。適切に掲示・管理することで、法令を遵守するとともに、利用者や取引先からの信頼にもつながります。
電気工事業法第12条(主任電気工事士の設置)
登録電気工事業者は、その営業所ごとに、第一種電気工事士(一般用電気工作物等に係る電気工事の業務を行う営業所にあつては、第一種電気工事士又は第二種電気工事士免状の交付を受けた後電気工事に関し三年以上の実務の経験を有する者。以下「主任電気工事士」という。)を置かなければならない。
営業所ごとに見やすい場所へ掲示する
登録電気工事業者登録票と届出済票はいずれも、営業所ごとに掲示することが義務付けられています。掲示場所は、来訪者が容易に確認できる見やすい場所であることが求められます。
たとえば、受付や事務所の入口付近、応接スペースなど、第三者が自然に目にできる場所へ掲示するとよいでしょう。営業所を複数設けている場合は、それぞれの営業所に掲示する必要があります。
サイズや記載内容は法令で定められている
登録票・届出済票は、どちらも法令で定められた様式や記載事項に従って作成しなければなりません。サイズや記載内容に不備がある場合は、適切な標識として認められない可能性があります。
サイズや記載項目などの詳しいルールについては、それぞれの個別記事で詳しく解説していますので、あわせてご確認ください。
「登録電気工事業者登録票とは?掲示義務・サイズ・記載内容をわかりやすく解説」
「登録電気工事業者届出済票とは?掲示義務・サイズ・記載内容をわかりやすく解説」
掲示を誤った場合に生じるリスク
登録電気工事業者登録票と届出済票は、どちらも法令に基づいて掲示が義務付けられた標識です。そのため、必要な標識を掲示していなかったり、誤った標識を掲示していたりすると、法令違反となる可能性があります。
掲示漏れや誤掲示は法令違反となる可能性がある
前述した電気工事業法第十二条の規定に違反し、標識を掲示しなかったり、虚偽の記載をした標識を掲示したりした場合は、同法に基づく行政指導や過料などの罰則対象となる可能性があります。
営業所へ標識を掲示していない場合や、会社の事業形態に合わない標識を掲示している場合は、法令上のルールに適合しない状態となります。状況によっては行政指導や過料の対象となる可能性があるため、適切な標識を掲示することが重要です。
取引先や利用者からの信頼低下につながることも
標識は、事業者が必要な手続きを行っていることを示す役割も担っています。そのため、掲示漏れや記載内容の誤りがあると、法令遵守への意識が低いという印象を与え、取引先や利用者からの信頼を損なうおそれがあります。
登録・届出内容に変更があった場合は速やかに更新を
商号や営業所情報など、登録・届出内容に変更があった場合は、標識の内容も最新の情報へ更新する必要があります。また、営業所を新設した際は、新しい営業所にも標識を掲示しなければなりません。
法令を遵守し、事業者としての信頼を維持するためにも、定期的に標識の内容や掲示状況を確認し、適切に管理しましょう。
まとめ
登録電気工事業者登録票と届出済票は、どちらも電気工事業者が営業所へ掲示する法定標識ですが、対象となる事業者や必要な手続きが異なります。
建設業許可を受けていない場合は「登録電気工事業者登録票」を、建設業許可を受けて電気工事業開始届を提出した場合は「登録電気工事業者届出済票」を掲示する必要があります。会社の登録・届出状況を確認し、適切な標識を掲示することが大切です。
また、標識は掲示するだけでなく、営業所ごとに見やすい場所へ設置し、登録・届出内容に変更があった場合は速やかに更新するなど、適切に管理することも求められます。
掲示すべき標識や記載内容、サイズなどを確認したい場合は、それぞれの個別記事も参考にしながら、法令に適合した標識を準備・管理しましょう。

記事監修:片山正吾
■株式会社しるし堂(法定看板堂運営)代表取締役
堺商工会議所会員
■行政書士片山法務事務所/行政書士
日本行政書士連合会(登録番号第11332125号)
岡山県行政書士会(会員番号第2089号)
出入国在留管理局申請取次行政書士(行-202025200028)
中小企業庁認定経営革新等支援機関(ID:107633000814)
■片山不動産事務所/宅地建物取引士
岡山県知事免許(第005976号)
公益社団法人全国宅地建物取引業協会
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行政書士としての専門知識を活かし、各種法令に準拠した高品質な法定看板の製造・販売を行う。「日本全国を法定看板堂の看板で埋めつくす」を目標に、企業の信頼を支える看板づくりと法務サポートを展開中。
運営サイト:法定看板堂