その他看板・標識について解説!掲示義務・サイズ・記載内容を紹介
記事では、さまざまな業種・業務で掲示が求められる看板・標識について、掲示義務や記載内容、サイズの有無などをわかりやすく解説します。
警備業者標識をはじめ、登録住宅性能評価機関票、登録建築物エネルギー消費性能判定機関票、住宅金融支援機構の適合証明業務取扱機関票、指定確認検査機関票など、それぞれ根拠となる法律や制度が異なるため、必要な記載事項や掲示方法にも違いがあります。
法令遵守や利用者への信頼性向上のためにも、各標識のポイントを押さえ、適切な掲示に役立てましょう。
警備業者標識の掲示義務・サイズ・記載内容
2024年4月1日の警備業法改正により、従来の「認定証」は廃止され、新たに「警備業者標識」の掲示が義務付けられました。警備業者標識は、利用者や取引先が認定を受けた事業者であることを確認できるようにするためのものです。
ここでは、掲示義務の内容やサイズ、記載事項について解説します。
掲示義務|営業所への掲示とWebサイトへの掲載が必要
警備業法第6条では、警備業者は主たる営業所の見やすい場所に標識を掲示しなければならないと定められています。また、一定規模以上の事業者は、自社Webサイトでも標識を公開する必要があります。
ただし、以下のいずれかに該当する場合は、Webサイトへの掲載義務は免除されるのが特徴です。
常時使用する従業者が5人以下
自社で管理するWebサイトを保有していない
営業所での掲示はすべての警備業者に義務付けられているため、忘れずに対応しましょう。
サイズ|営業所掲示はA4サイズが基準
警備業者標識は、警備業法施行規則で定められた様式を使用します。
営業所へ掲示する場合は、日本産業規格(JIS)のA4サイズとされており、文字と枠線は黒色、背景は白色で作成します。掲示場所は来訪者が容易に確認できる場所が望ましく、受付付近や入口周辺に設置されるケースが一般的です。
なお、Webサイトへ掲載する場合は、A4サイズそのものではなく、内容が判読できる形式で掲載すれば問題ありません。
記載内容|認定情報を正確に表示する
警備業者標識には、施行規則で定められた内容を正確に記載する必要があります。主な記載事項は次のとおりです。
認定をした公安委員会
認定の番号
有効期間
氏名または名称
主たる営業所の所在地
特に所在地は、旧認定証に記載されていた住所ではなく、「主たる営業所の所在地」を記載する点に注意が必要です。また、認定更新や所在地変更などがあった場合は、速やかに標識の内容も更新しましょう。
登録住宅性能評価機関票の掲示義務・サイズ・記載内容
登録住宅性能評価機関は、「住宅の品質確保の促進等に関する法律(品確法)」に基づき、住宅性能評価業務を行う第三者機関です。利用者が登録内容や業務範囲を確認できるよう、営業所などには「登録住宅性能評価機関票」の掲示が義務付けられています。
ここでは、掲示義務やサイズ、記載内容について解説します。
掲示義務|見やすい場所への掲示が必要
品確法第17条および施行規則により、登録住宅性能評価機関は、主たる事務所や業務を行う事務所の公衆が見やすい場所に登録住宅性能評価機関票を掲示しなければなりません。
また、近年では多くの機関が、法令に基づく掲示内容に加えて、評価実績や評価員数などの情報を自社ホームページでも公開しています。これにより、利用者が事前に登録状況や業務内容を確認できるようになっています。
サイズ|縦50cm以上・横40cm以上が基準
登録住宅性能評価機関票の様式は、住宅の品質確保の促進等に関する法律施行規則で定められています。
掲示する標識は、縦50cm以上、横40cm以上の大きさとすることが規定されています。また、確認業務を行う機関と行わない機関では様式が異なるため、自社に該当する様式を使用しましょう。文字が見やすく、来訪者が容易に確認できる場所へ掲示しましょう。
記載内容|登録情報や業務範囲を明記する
登録住宅性能評価機関票には、登録機関の基本情報や実施する業務内容を記載します。主な記載事項は次のとおりです。
登録の区分
登録番号
登録の有効期間
氏名または名称
代表者の氏名
主たる事務所の所在地・電話番号
実施する住宅性能評価の種類
住宅性能評価を行う住宅の種類
業務を行う区域
(確認業務を行う場合)確認を行う住宅の種類・区域
登録内容に変更が生じた場合は、機関票の記載内容も速やかに更新することが重要です。利用者が正確な情報を確認できるよう、常に最新の状態で掲示しましょう。
登録建築物エネルギー消費性能判定機関票の掲示義務・サイズ・記載内容
登録建築物エネルギー消費性能判定機関は、「建築物のエネルギー消費性能の向上等に関する法律(建築物省エネ法)」に基づき、建築物が省エネ基準に適合しているかを判定する機関です。利用者が登録内容や業務範囲を確認できるよう、登録建築物エネルギー消費性能判定機関票の掲示が義務付けられています。
ここでは、掲示義務やサイズ、記載内容について解説します。
掲示義務|公衆が見やすい場所への掲示が必要
登録建築物エネルギー消費性能判定機関は、建築物省エネ法に基づく判定業務規程に従い、主たる事務所など公衆が見やすい場所へ機関票を掲示する必要があります。
機関票は、登録の内容や業務範囲を利用者へ明示し、透明性を確保することが目的です。また、多くの登録機関では、機関票や登録情報を自社ホームページでも公開しており、利用者が事前に確認できるよう配慮されています。
サイズ|法令によるサイズの定めはない
建築物省エネ法および関係法令では、登録建築物エネルギー消費性能判定機関票の具体的なサイズ(縦○cm・横○cm)は定められていません。
ただし、利用者が容易に確認できるよう、公衆の見やすい場所へ掲示することが求められます。そのため、文字が判読しやすく、来訪者が確認しやすい大きさで作成・掲示することが望ましいでしょう。実際には各登録機関が独自の様式・サイズで掲示している例も見られます。
記載内容|登録情報と業務内容を明記する
登録建築物エネルギー消費性能判定機関票には、機関の基本情報や業務範囲を記載します。主な記載事項は以下のとおりです。
登録番号
登録の有効期間
氏名または名称
代表者の氏名
主たる事務所の所在地・電話番号
判定の業務を行う建築物の種類(特定建築物の区分)
業務を行う区域
機関によって判定できる建築物の種類や業務区域が異なるため、利用者は機関票を確認することで、自身の建築物が対象となるかを判断できます。登録内容に変更があった場合は、機関票も速やかに更新しましょう。
住宅金融支援機構の適合証明業務取扱機関票の掲示義務・サイズ・記載内容
住宅金融支援機構の適合証明業務取扱機関は、フラット35などの住宅ローンで必要となる「適合証明書」を発行するための物件検査を行う機関です。利用者が取扱機関であることや業務内容を確認できるよう、適合証明業務規程に基づき「住宅金融支援機構の適合証明業務取扱機関票」の掲示が定められています。
ここでは、掲示義務やサイズ、記載内容について解説します。
掲示義務|利用者が確認しやすい場所へ掲示する
住宅金融支援機構と協定を締結した適合証明検査機関は、適合証明業務規程に基づき、主たる事務所など利用者が見やすい場所へ適合証明業務取扱機関票を掲示する必要があります。
この機関票は、取扱機関として適切に業務を実施していることや、業務の対象区域・住宅の種類などを利用者へ明示することが目的です。また、多くの検査機関では、機関票や業務内容を自社ホームページにも掲載し、利用者が事前に確認できるようにしています。
サイズ|縦45cm以上・横35cm以上が基準
適合証明業務取扱機関票の様式は、住宅金融支援機構が定める適合証明業務規程の別表様式に規定されています。
標識の大きさは、縦45cm以上・横35cm以上とされており、来訪者が容易に確認できる場所へ掲示することが求められます。文字が判読しやすく、最新の情報を反映した標識を使用することが重要です。
記載内容|取扱機関の基本情報と業務範囲を表示する
適合証明業務取扱機関票には、利用者が業務内容を確認できるよう、次の事項を記載します。
適合証明業務取扱開始日
機関の名称
代表者の氏名
主たる事務所の所在地および電話番号
適合証明業務を行う区域
適合証明業務を行う住宅の種類
業務区域や対象となる住宅の種類は機関によって異なるため、利用者は機関票を確認することで、自身が依頼したい物件が対応可能か判断できます。登録内容や業務内容に変更があった場合は、機関票も速やかに更新することが必要です。
指定確認検査機関票の掲示義務・サイズ・記載内容
指定確認検査機関は、建築基準法に基づき、建築確認や中間検査、完了検査などを行う民間機関です。利用者が機関の指定内容や業務範囲を確認できるよう、建築基準法および関係省令に基づき「指定確認検査機関票」の掲示が義務付けられています。
ここでは、掲示義務やサイズ、記載内容について解説します。
掲示義務|公衆が見やすい場所への掲示が必要
建築基準法第77条の29および関係省令により、指定確認検査機関は、主たる事務所や確認検査業務を行う事務所の公衆が見やすい場所に指定確認検査機関票を掲示しなければなりません。
この機関票は、利用者が機関の指定状況や業務範囲を確認できるようにするためのものです。また、多くの指定確認検査機関では、機関票の内容や業務区域などを自社ホームページでも公開し、利用者への情報提供を行っています。
サイズ|法令によるサイズの定めはない
指定確認検査機関票については、建築基準法および建築基準法施行規則に、縦・横の具体的なサイズを定めた規定はありません。
ただし、利用者が確認しやすいよう、受付や事務所内の見やすい場所へ掲示することが望まれます。文字が判読できる十分な大きさで作成し、最新の指定内容を反映した機関票を掲示するとよいでしょう。
記載内容|指定内容や業務範囲を表示する
指定確認検査機関票には、指定機関としての基本情報や業務範囲を記載します。主な記載事項は次のとおりです。
指定番号
指定の有効期間
機関の名称
代表者の氏名
主たる事務所の所在地・電話番号
確認検査業務を行う区域
確認検査の対象となる建築物
確認検査員の選任状況など法令で定められた事項
指定内容や業務区域が変更された場合は、機関票の内容も速やかに更新する必要があります。常に最新の情報を掲示することで、利用者が安心して確認・検査を依頼できる環境を整えられます。
まとめ
看板や標識は、単なる案内表示ではなく、法令に基づいて掲示が義務付けられている重要な表示物です。しかし、標識ごとに根拠法令が異なるため、掲示義務の有無や記載内容、サイズの規定はそれぞれ異なります。
例えば、具体的なサイズが法令で定められているものもあれば、「公衆の見やすい場所への掲示」のみが規定され、サイズは定められていないものもあります。
標識を作成・掲示する際は、「ほかの標識も同じルールだろう」と判断するのではなく、対象となる法令や業務規程を確認し、それぞれの規定に沿って対応することが大切です。適切な標識の掲示は法令遵守につながるだけでなく、利用者や取引先からの信頼向上にも役立ちます。
本記事を参考に、掲示義務・サイズ・記載内容を正しく理解し、自社に必要な看板・標識を適切に整備しましょう。

記事監修:片山正吾
■株式会社しるし堂(法定看板堂運営)代表取締役
堺商工会議所会員
■行政書士片山法務事務所/行政書士
日本行政書士連合会(登録番号第11332125号)
岡山県行政書士会(会員番号第2089号)
出入国在留管理局申請取次行政書士(行-202025200028)
中小企業庁認定経営革新等支援機関(ID:107633000814)
■片山不動産事務所/宅地建物取引士
岡山県知事免許(第005976号)
公益社団法人全国宅地建物取引業協会
公益社団法人岡山県宅地建物取引業協会
行政書士としての専門知識を活かし、各種法令に準拠した高品質な法定看板の製造・販売を行う。「日本全国を法定看板堂の看板で埋めつくす」を目標に、企業の信頼を支える看板づくりと法務サポートを展開中。
運営サイト:法定看板堂