宅建業者票と宅建報酬額票の違いとは?それぞれの特徴を比較!
宅建業を営む事務所では、「宅建業者票」と「宅建報酬額票」の掲示が義務付けられています。しかし、「違いがよく分からない」「どちらも必要なの?」と疑問に思う方も多いでしょう。
両者は見た目が似ていても、目的や記載内容、法的な位置付けが異なります。正しく理解していないと、掲示漏れや古い様式のまま使用してしまう可能性もあるでしょう。
この記事では、宅建業者票と宅建報酬額票の違いを比較し、それぞれの役割や掲示義務、準備する際のポイントまで分かりやすく解説します。
宅建業者票と宅建報酬額票の違いを比較
宅建業者票と宅建報酬額票は、どちらも宅地建物取引業者の事務所に掲示が求められる掲示物です。しかし、役割や記載内容、根拠となる法律は異なります。そのため、「どちらか一方だけ掲示すればよい」と誤解すると、法令違反につながる可能性があります。
ここでは、宅建業者票と宅建報酬額票の違いを3つのポイントから比較し、それぞれの特徴を分かりやすく解説します。
目的の違い|業者情報を示すか、報酬額を示すか
宅建業者票は、宅地建物取引業者の商号や免許番号、代表者名などを掲示し、事業者の情報を利用者へ公開するための標識です。一方、宅建報酬額票は、不動産売買や賃貸借の仲介で受け取る報酬(仲介手数料)の上限額を利用者へ周知することを目的としていますこれは「宅地建物取引業法 第50条(標識の掲示)」に基づいています。この法律により、宅建業者は事務所ごとに標識を掲示することが義務付けられています。一方、宅建報酬額票は、不動産売買や賃貸借の仲介で受け取る報酬(仲介手数料)の上限額を利用者へ周知することを目的としており、「宅地建物取引業法 第46条(報酬の額の掲示)」に基づいています。この法律は、利用者が不動産取引で支払う報酬額の上限を明確にし、不当な請求を防ぐための規定です。
宅地建物取引業法 第50条(標識の掲示等)
宅地建物取引業者は、事務所及び前項の国土交通省令で定める場所ごとに、公衆の見やすい場所に、国土交通省令で定める標識を掲げなければならない。
地建物取引業法 第46条(報酬)
宅地建物取引業者が宅地又は建物の売買、交換又は貸借の代理又は媒介に関して受けることができる報酬の額は、国土交通大臣の定めるところによる。
つまり、宅建業者票は「誰が営業しているか」を示すもの、宅建報酬額票は「料金の上限」を示すものという違いがあります。
記載内容の違い|掲載する情報が異なる
宅建業者票には、商号または名称、代表者氏名、免許証番号、有効期間、専任の宅地建物取引士など、事業者に関する情報を記載します。
一方、宅建報酬額票には、国土交通大臣が定める報酬額(仲介手数料)の上限が記載されており、業者ごとの情報ではなく、法令で定められた報酬基準を掲示するのが特徴です。
そのため、両者は見た目が似ていても、記載する内容は異なります。
掲示義務と更新タイミングの違い
宅建業者票と宅建報酬額票は、いずれも宅建業法に基づき事務所への掲示が義務付けられていますが、更新が必要となるタイミングは異なります。
宅建業者票は、免許更新や商号・代表者の変更、法令による様式変更などがあった場合に新しいものへ差し替える必要があります。一方、宅建報酬額票は、国が報酬額を改定した際に最新の内容へ更新しなければなりません。
どちらも古い内容のまま掲示すると、適切な情報提供ができないため、法改正や制度変更があった際は速やかに見直すことが重要です。
宅建業者票・宅建報酬額票を掲示する際のポイント
宅建業者票と宅建報酬額票は、用意するだけでなく、法律に沿って適切に掲示することが重要です。掲示場所や掲載内容に不備があると、利用者へ正しい情報を提供できないだけでなく、行政指導の対象となる可能性もあります。
ここでは、宅建業者票・宅建報酬額票を掲示する際に押さえておきたい3つのポイントを紹介します。
来店者が見やすい場所に掲示する
宅建業者票と宅建報酬額票は、事務所内の来店者が容易に確認できる場所へ掲示する必要があります。受付付近や商談スペースなど、顧客の目に入りやすい位置へ設置することで、法令の趣旨である情報公開にもつながります。
壁の高い位置や家具の陰など、見えにくい場所への掲示は避け、来店時に自然と確認できる場所を選びましょう。
最新の様式・報酬額を使用する
宅建業者票は法改正や様式変更、免許更新などに応じて内容を更新する必要があります。また、宅建報酬額票も報酬額が改定された場合は、最新の内容へ差し替えなければなりません。
古い様式や改定前の報酬額票を掲示したままでは、誤った情報を利用者へ提供してしまう恐れがあります。法改正や制度変更があった際は、速やかに内容を確認し、新しい掲示物へ交換しましょう。
耐久性があり見やすい素材・デザインを選ぶ
掲示物は長期間使用することが多いため、耐久性の高い素材を選ぶことも重要です。アクリル板やアルミ複合板などは汚れや色あせに強く、事務所の印象も整えやすい素材として広く利用されています。
また、文字サイズやレイアウトにも配慮し、離れた場所からでも読みやすいデザインを選ぶことで、利用者が必要な情報をスムーズに確認できる環境を整えられます。
宅建業者票・宅建報酬額票に関するよくある質問
宅建業者票・宅建報酬額票については、「どちらも必要なのか」「サイズに決まりはあるのか」といった疑問を持つ方が少なくありません。特に、開業準備や更新のタイミングでは、掲示ルールを正しく理解しておくことが大切です。
ここでは、宅建業者票・宅建報酬額票に関するよくある質問とその回答を紹介します。
Q.1宅建業者票と宅建報酬額票は両方掲示しなければなりませんか?
はい、原則として両方の掲示が必要です。
宅建業者票は、事業者の情報を利用者へ公開するための標識であり、宅建報酬額票は仲介手数料の上限額を周知するための掲示物です。それぞれ目的が異なるため、どちらか一方だけでは法令上の掲示義務を満たせません。
開業時や事務所の移転時には、両方が適切に掲示されているか確認しましょう。
Q.2宅建業者票・宅建報酬額票にサイズの決まりはありますか?
宅建業者票は、法令で様式や記載事項が定められていますが、サイズについても一定の基準があります。一方、宅建報酬額票には明確なサイズ規定はありません。
ただし、宅建報酬額票は来店者が容易に確認できるよう掲示することが求められるため、文字が小さすぎたり見えにくかったりするものは避けるのが望ましいでしょう。
宅建業者票のサイズ規定は下記の通りです。
縦25cm以上 × 横35cm以上
Q.3古い様式や報酬額票をそのまま使ってもよいですか?
法改正や様式変更、報酬額の改定があった場合は、最新の内容へ更新する必要があります。
特に宅建業者票は、制度改正により記載事項や様式が変更されることがあります。また、宅建報酬額票も報酬額改定後は新しい内容へ差し替えなければなりません。最新の法令や行政機関の案内を確認し、必要に応じて掲示物を更新しましょう。
Q.4宅建業者票と宅建報酬額票はセットで購入したほうがよいですか?
開業時や更新時であれば、セットで準備するのがおすすめです。
同じデザインや素材でそろえることで事務所の統一感が生まれるほか、一度に準備できるため手間も軽減できます。また、耐久性の高い素材を選べば、長期間きれいな状態で掲示しやすくなります。更新漏れを防ぐためにも、両方をまとめて見直すと効率的です。
まとめ
宅建業者票と宅建報酬額票は、どちらも宅建業を営むうえで欠かせない掲示物ですが、それぞれ役割や記載内容、更新のタイミングが異なります。宅建業者票は事業者の情報を利用者へ公開するための標識であり、宅建報酬額票は仲介手数料の上限額を周知するための掲示物です。どちらも宅地建物取引業法に基づく掲示義務があるため、最新の様式や報酬額を使用し、来店者が見やすい場所へ適切に掲示することが重要です。
また、法改正や制度変更によって様式や記載内容が変更されることもあるため、定期的に内容を確認し、必要に応じて新しいものへ更新しましょう。
宅建業者票や宅建報酬額票を新たに作成・買い替える際は、法令に対応した製品を選ぶことが大切です。株式会社しるし堂では、最新の法令・様式に対応した宅建業者票や宅建報酬額票を取り扱っており、耐久性やデザイン性にも優れた製品を提供しています。開業準備や更新をご検討の際は、安心して長く使用できる掲示物として、株式会社しるし堂の製品をぜひご活用ください。

記事監修:片山正吾
■株式会社しるし堂(法定看板堂運営)代表取締役
堺商工会議所会員
■行政書士片山法務事務所/行政書士
日本行政書士連合会(登録番号第11332125号)
岡山県行政書士会(会員番号第2089号)
出入国在留管理局申請取次行政書士(行-202025200028)
中小企業庁認定経営革新等支援機関(ID:107633000814)
■片山不動産事務所/宅地建物取引士
岡山県知事免許(第005976号)
公益社団法人全国宅地建物取引業協会
公益社団法人岡山県宅地建物取引業協会
行政書士としての専門知識を活かし、各種法令に準拠した高品質な法定看板の製造・販売を行う。「日本全国を法定看板堂の看板で埋めつくす」を目標に、企業の信頼を支える看板づくりと法務サポートを展開中。
運営サイト:法定看板堂